家に帰ったら、遅れていると思っていた お月様が来ていた。
下穿きを染める、赤い色。

不規則というより不安定で、些細なきっかけですぐに止まるそれだから
下腹が重いのは気にかかったけれど、取り敢えず少し安心した。



けれど。






嗚呼、そうか。

此処 最近、気分が沈んで仕方が無かったのはその所為か。


耐え難くて、腕の内側 柔らかい皮膚に刃を当てた。
いつもなら反射的に離してしまう痛みが、寧ろ心地好くて。

つるつると、腕を伝う赤い色。
拭うこともせずに居たら、卓に付いた肘の下で溜まっていた。

それ以上深く傷付けるつもりも無い、虚妄の赤色に安堵している自分に驚愕。



手洗いに立ったら、下肢から流れる赤とそれは同じ色をしていた。

育む準備としての赤色。
自棄的に棄てられる赤色。
アカイロ


無性に、美しかった。

手を洗いながら顔を上げたら、蒼白な顔色の自分と目が合った。




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